ADHDの薬は、飲んでいる間だけ効果があるもの。ADHDを根本的には治せない

コップを手に薬を飲もうとしている女性の横顔の写真意外に思われるかもしれませんが、ADHDの治療方法のメインとなるのは薬物療法です。

現在、ADHDの治療に使われている主な薬は、ストラテラとコンサータ。

以前は子供のADHDのみの適応でしたが、今は大人のADHDにも処方されています。

ストラテラとコンサータがADHDに効く仕組みについては、下記の記事を参照してください。

ストラテラがADHDに効果のある仕組み。なぜ飲み薬でADHDが改善できるのか?≫

コンサータがADHDに効果のある仕組み。なぜ飲み薬でADHDが改善できるのか?≫

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ADHDの薬は、ADHDを「治す」のではなく「一時的に改善」するもの

ADHDは精神的な問題ではありません。ましてや性格や育ち方の問題でもありません。

原因についてはまだ完全に解明されてはいませんが、ADHDは脳機能に起因する発達障害であると考えられています。

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ADHDの原因とは?ADHDは脳の障害、心の病や性格の問題とは違います。≫

ADHDの人の脳では、ドーパミンやノルアドレナリンといった、集中力や学習能力を司る物質の働きが弱いことがわかっており、ストラテラやコンサータといったADHDの薬は、それらに作用する薬です。

ADHDの人の脳に不足している物質と機能を薬で補って、普通の基準に近づけるということですね。

でも、この薬の効果は一時的。飲んでいる間だけ効果があるものです。言うなれば、花粉症の薬と同じようなもの。

薬による治療は、ADHDそのものを治すためのものではなく、一時的に症状を改善するための対症療法です。

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ADHDの治療は、障害との付き合い方を学ぶこと

握手しようと手を差し伸べている笑顔の女性の写真ADHDの薬の効果は、飲んでいる時だけ続くもの。

これについては、薬を飲むのを止めれば元に戻るということに安心する人もいれば、ADHDを完全に治せないということにガッカリする人もいるでしょう。

そもそもADHDというのは生まれ持った体質のようなもので、治る、完治するという概念はありません。

自分の意思だけではどうにもならない問題行動を薬で改善しつつ、心理療法でADHDの特性を学んで、こんな時にはこうすればうまくいく、という行動パターンを身に着けていくことが治療になります。

例えて言うなら、薬は不具合の出た部分をお手入れするメンテナンス用品で、心理療法は取り扱い説明書のようなイメージでしょうか。

ADHDの治療に薬を使うことの是非は難しい問題ですが、私が見ている限り、薬の使用に不安があったり批判をしているのは、ADHD当事者よりも、周囲の人たちのほうに多い気がします。

薬で行動や性格が変わったように見えることが、不自然で怖いことに思えるのでしょう。その気持ちもわかります。

でも、ADHDが努力や、やる気の問題であるならともかく、生まれつきの障害ゆえの症状である以上、薬でその働きを補うことが悪であるとは、私は思いません。

無条件に薬を拒否するのは、視力が0.1しかない人に、目が悪いのは気合いの問題だからメガネもコンタクトレンズも使うな!と言ったり、事故で片足を失った人に杖も義足も使うなと強要するのと一緒です。

ADHDの薬は脳や神経に作用するものなので、もちろん副作用やリスクは伴います。

飲まずに済めば1番なのかもしれませんが、飲まずには済まないからこそ、障害であるとも言えるわけで…

ADHDという生きづらさや問題を治療する道具のひとつ、選択肢のひとつに薬があるということは、もっと正しく理解されてもいいのではないのかな、と思います。

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HPが少々怪しい印象を受けてしまうのですが、著者は発達障害のコーチング・カウンセリングを専門とする会社の経営者。机上の空論ではなく現場での経験から「どうすればADHDを改善できるのか」を具体的に教えてくれます。なかには驚くような内容もありますが、一度先入観を捨てて読む価値があるマニュアルです。

ADHD改善マニュアル公式HPへ≫